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日専を読み解くシリーズ「南方占領地」
2008.10.31
「日専・日本関連地域編」で“南方占領地”の執筆を担当する著者が、多様な切手・カバー・消印図版等を示しながら「日専」に沿って、“南方占領地”切手・ステーショナリー収集の要点をわかりやすく解説した待望の新刊!!
 11月1日  全国発売!

日専を読み解くシリーズ「南方占領地」
 歴史は、さまざまなものから学ぶことができます。語り継がれる話や残された写真や遺品の他に、当時の郵便事情や切手、郵便物から知ることのできる歴史もあるのです。

 今では、海外旅行の人気スポットにもなっている東南アジア地域。気候も温暖で、美味しい料理が多く、エキゾチックな印象もありながら、日本とどこか似ている部分も感じられます。太平洋戦争時、日本は1942年はじめから約3年半の間、現在の香港、ミャンマー、インドネシアなどの東南アジア地域、当時の「南方」地域を占領していました。日本よりもはるかに広い地域を占領していたとは、今では考えられないことです。

 当時、現地では、人々の生活を安定させるためには郵便制度が重要と考えられ、遠い未知の南国へ日本から郵政局員も派遣されました。けれども、広大な地域で全体の統一をとるのが難しかったため、それぞれの地域別に郵政制度が整えられていったのです。各地域では、日本から昭和切手を持ち込み、そのまま使用したり、現地を占領していた国の切手に加刷をしたり、デザインなどを現地で作った正刷切手等々、多くの切手が生まれました。このため、南方占領地切手には、想像を絶するほど多くの種類が存在します。

 たとえば、ビルマ(現在のミャンマー)の正刷切手には、水牛による農耕風景など、現地の人々を描いた素朴で温かみのある切手が多いのも特徴です。その1枚1枚には、現地で試行錯誤しながらも郵便体制を整えていった、局員の汗と涙の結晶の物語が秘められているのです。

 表紙の、国名も額面表示もない、世界でも類をみない切手である「矢野切手」を紹介しましょう。初めて見る人には、矢野さんの印が押された、ただの紙切れに見えるかもしれません。しかし、これは一つの印鑑を局員が一枚一枚にペッタンペッタン…と440シート、およそ45,000枚以上を製造したというから、驚きです!まさしく、この「矢野切手」こそ派遣された局員が残した歴史そのものなのです。現地に飛んで、まさか印鑑を押す作業が待っているとは思ってもいなかったでしょう。

 著者の土屋氏は、南方占領地で悪戦苦闘しながらも前に進み続けた局員のように、まだまだ未解明の部分が多く残されている南方占領地切手の新境地を開拓し続け、前著である『南方占領地のすべて』の改訂版となる本書を書き上げました。

 本書では、多数の切手はもちろん、ステーショナリーに関しては、初めて詳しく解説をしたこともあって、とにかく図版を多く採録しています。歴史をひもとくヒントがたくさん詰まった、ステーショナリーの全貌が明らかになり、収集の幅が広がることでしょう。さらに、使用状況や真正品と偽造品の判別ポイントを、最新の研究に基づき解説しています。

 『「日専」を読み解く 南方占領地切手』は、郵趣知識だけでなく、歴史を知るのにも、とっておきの、郵趣の秋の一冊になるはずです!
 
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