切手・趣味の通販サイト│スタマガネット ブログ

解説・戦後記念切手Ⅵ 近代美術・特殊鳥類の時代
2008.04.25
4月20日発売!

戦後記念切手の”読む事典”待望の第6弾は、そんな1979年の「近代美術シリーズ」から「1985年の「つくば科学万博」までの間に発行されたすべての記念・特殊切手について詳細に解説します。

解説・戦後記念切手Ⅵ 近代美術・特殊鳥類の時代
 郵便学者・内藤陽介さんが書き継いできた、戦後記念切手を“読む事典”もシリーズ第6巻。今回は1979年?1985年に発行された切手である。

 この時期の切手は一見地味そうに見えるが、切手を印刷物として見たとき、1つのピークがこの時代にあると内藤さんは指摘する。というのは、1976年の郵便料金値上げで収集家数ががくんと減り、危機感を持った郵政が良い切手を作ろうとした、まさにそのとき、切手を支える印刷技術も急カーブで高度化していたのだった。この時代には、切手制作の意欲と技術が見事にドッキングしたのである。

 そうした典型的な例が近代美術シリーズ。速水御舟の「炎舞」など、色を混色させることで原画の深みを表現しているし、岡鹿之助の「雪の発電所」も原画の点描を表現するために、凹版だけで充分鑑賞に堪えうるほど切手全面を彫り上げたうえに、グラビアを施している。また、東京国際切手展はグラビア4色+凹版4色という離れ業。84年の特殊鳥類小型シートまで、実に高度な印刷技術を見せてくれる。しかし、不幸なことに、切手ブームの時代から外れたために、この時代の切手はついつい忘れられる傾向にあった。

 この時期、郵政は週刊誌に近代美術シリーズ(第14集:棟方志功、東郷青児)のきわめて異例な広告を出している。それは、切手自体が「方寸の芸術」に到達したという、郵政の自信の現れだった。一方で、真鍋博さん(1979・国際児童年)とか、近岡善次郎さん(近代洋風建築シリーズ)というように、原画作者もいろんな方が絡んでくる時期でもあった。つまり、題材的にも、大人が鑑賞して楽しめる切手を、郵政は目指していたのである。

 切手収集家がこの時期の切手を見逃すのは、あまりにもったいない。戦後日本切手が達成した画題と印刷の結晶がここにある。本書を通して、切手がほんとうの実力を備えたこの時代を、振り返ってみたいものである。
ご購入はこちら

トラックバック

このエントリーのトラックバックURL:

Copyright (c) Japan Philatelic Co.,Ltd. All rights reserved.
掲載されている全ての内容・画像について許可なく複製・転載することを禁じます。