
![]() |
|
![]() |
星山 これは個人的な話ですけれど、手紙をイメージすると、左肩や右肩に緑のある封筒が浮かんでくるんです(右上)。 編集部(★) それは多くの人のイメージでもあると思いますよ。緑って、平成切手の80円ヤマセミでしょう? 星山 ええ、10年前にこの仕事に就いたとき、一番衝撃を受けたのが80円のヤマセミだったんです。すぐに郵便局の窓口で購入したりして…。 ★ その星山さんが、ヤマセミに変わる新切手をデザインすることになった…。 星山 だから、新しい普通切手の担当を任されたときは大変だったんです(笑)。 |
| ★ それはプレッシャーだったでしょうね。ただ、新しいシリーズといっても、モチーフは平成切手でも登場しているオシドリ(41円)とキジバト(62円)ですよね。 星山 いままでの普通切手、「日本の自然シリーズ」(平成切手)が培ってきたイメージを継承しつつ、新しい普通切手のデザインをしたいと思ったのですね。 ★ そう言われると、新デザインが発表されたとき、ごく自然に受け止めたことを思い出します。でも、切手の印象はだいぶ違いますね。以前の背景の色帯がなくなって、周囲の白地が目立っている…。 星山 これは私が切手デザインに携わる前のことですが、平成切手がスタートした時点では、まだ蛍光検知が十分普及していない状況だったといいます。そこから必然的に色検知用の色枠も必要になったわけですね。 今回は初めから、その色枠などの必要がなく、白地を広く取ったのも、蛍光検知がより強く認識できるようなデザインという意図があるんです。 ★ なるほど。切手のデザインは、同時代の郵便の要請・規制にも添うものであると。しかし、そればかりで切手がデザインされるのではありませんよね。 星山 ええ。そういう意味で今回の切手で意識したのは、切手の「ライト感覚」でしょうか。平成切手はかっちりした写実性の強い切手だと思いますが、それに対する新しさのインパクトとして、柔らかいイメージを意図してデザインした部分はあります。 |
![]() ![]() |
||||
それとともに、いまの時代、手紙を出すのは改まった気持ちというより、友達に気軽に出すといった場合が多いと思うんですね。街のステーショナリー売り場などでも、カラフルな封筒が並べられていて、そうした手紙の現状にふさわしい切手をデザインしてみたい、という気持ちが強くありました。切手だけが主張するのでなく、手紙の一要素として溶け込むという…。しかも、そうしたライト感覚の、微妙な色合いの表現が、実は偽造・模造対策としての役割も担っているんですが…。急に硬い話になってしまいますね(笑)。 ★ いやいや、硬い話もしたいんです。たとえば、今後、新普通切手の種類がどうなっていくのかという…。 星山 民営化以降の普通切手の在り方をめぐっては、デザイン責任者の森田を中心に多くの議論がありました。最終的には、これまでの切手サービスがダウンしないような方向で、新普通切手の発行を進めていきたいんですね。 ★ ということは、現在の普通切手くらいの種数が、新シリーズで発行されると? 星山 断言はできませんけれど…(笑)。ただ、デザイナーの立場からは、いまの時代の手紙や郵便にふさわしいデザインで切手をご提供すること、それが一番大切なことだと思っています。
|
![]() ![]() |
||||
|
|||||
| *FDC、MCは制作中の見本です。 | |||||
|
|
|||||
![]() |
|||||
| 民営化後の普通切手発行方針を見つめ、郵便切手の将来を読みとる意欲的なコレクション。 | |||||
| ●10月1日、日本郵政公社は民営化し、「JPグループ」として日本郵政株式会社、 郵便事業株式会社、郵便局株式会社、株式会社ゆうちょ銀行、株式会社かんぽ生命保険という5つの会社が誕生。明治4(1871)年の郵便事業開始から、 逓信省、郵政省、郵政事業庁、そして、日本郵政公社を経て、初の民営会社となりました。この歴史的改革にあわせて、新デザインの普通切手(50円、80円)が発行されました。 それにともない当社では、今後の普通切手の発行政策を見つめ、郵便事業株式会社の普通切手の全貌を記念する「JAPAN POST発行新普通切手コレクション頒布会」を発足します。 | |||||
![]() |
|||||