
| ことし没後180年をむかえるベートーヴェン(1770-1827)の生涯と、 当時の時代背景を紹介する名著が登場しました。 |
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| 著者は、日本国内のみならず国際的にも活躍されている、音楽切手収集家の方。
全編をとおして、貴重な切手や手紙などの資料がふんだんに掲載されています。最初に申し上げますが、この本は通勤読書に最適です。理由はのちほど…。 さて、本書最大の特徴は、ベートーヴェンの人となりだけでなく、彼が生きた時代背景についても詳しく触れられている点。 いいですねぇ、「時代背景」。音楽でも文学でも、それよりもっと軽く、ちょっとしたモノにかんすることでも、よりよく楽しみたい方がかならず通過するのは、 やはりその「時代背景」や歴史でしょう? 筆者が冒頭でのべられているとおり、「人は時代の子であり、環境の子」でもありますから。 ある意味、それを知らずして語ることなどできやしないさ、ともいいうるわけです。 そんななか、本書がたいくつな伝記や歴史書のたぐいと一線を画しているその秘密は…、やはり切手の存在が大きいでしょう。 この本のなかで切手は、単なる挿絵的なやくわりを超えて、それ自体が物語る資料的価値をもっているのです。 こうした切手に導かれ、補われ、読み手のベートーヴェンにたいする理解はぐっと深まってゆきます。 さいごに、通勤読書にスイセンしたい理由をすこし。本書は、ひとつひとつ独立した話の集合で全体が構成されていますので、 途中でとじても「あれ? どこまで読んだっけ?」というストレスを抱えずにすみます。そして、となりの若者の“音モレ”が気になる時には、 イラッとする前にまず本書を。きっとベートーヴェンの音楽が、さりげなくも大音量で、本の中からあなたに届くでしょうから。 |