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シリーズも第5弾。登場する切手は「札幌五輪」から70年代最後の「国土緑化」まで。 サブタイトル“切手ブームの落日”。 前半から中盤までは、投機、行列、制限販売……ブームと一体のまばゆい言葉が並ぶ。 テートベッシュの採用やカラーマークの登場、題字の復活もこの頃。 だが、後半に入ると徐々に日が傾いていく。直接の原因は郵便料金の大幅値上げ。 「国土緑化」など1シート5,000円。多くの収集家がシート購入を控えはじめる。 以後、切手収集離れは進み、郵政省が“起死回生の1点”として送り出した「趣味週間」も空振り。 日は完全に沈んでしまう……。 個人的には「国体」の額面が下がったことや、「趣味週間」が突如屏風絵になったことの理由を、 明らかにしてくれたのが嬉しい。また、随所に収集家心を刺激する文章があって、これがゾクゾクさせてくれた。 例をあげる。「船シリーズ」は第5集だけ階調凹版。このことは型録に載っているし、ご存知の向きも多かろう。 本書を読むと“題材の船に丸みがない”ので、 “仕上がりに柔らか味を出すため”だという。しかし、それだけでは、コレクター魂はうずかない。 内藤は次のような一節を加え、読者を実物の切手へと向かわせるのだ。“雲や波の彫られ方もシリーズの他の切手とは異なっています”。 ぼくはすぐにアルバムを開き、「船」をルーペで覗いてみた。肉眼で見るのとは違った光景が広がる。 たとえば第1集・遣唐使船には、日が昇る中、荒れた海に揺られる乗船者の姿が――。しかも6人も! 本書は、そんな発見を誘う一冊でもある。 (文・いのうえまさと) |
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