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尾道…セピア色の記憶
2009.02.24
2006年春の企画展から始まった尾道絵葉書発掘・収集の成果を一冊に凝縮。
町並み、港、学校、千光寺公園など、143種をカテゴリー別に整理分類。
巻末附録には、大正期のパノラマ尾道港全景を完全復刻!!

尾道…セピア色の記憶
−絵葉書に見るありし日のオノミチ

尾道学研究会 尾道絵葉書発掘プロジェクト
尾道・・・セピア色の記憶
 近年、絵葉書が静かなブームを呼んでいますが、ここに1冊、古い時代の絵葉書を活用し、戦前の地方都市を街全体として浮かび上がらせた本が登場しました。
 舞台は尾道。この街は千光寺、浄土寺ほかの古刹が控え、古くからの観光地です。加えて瀬戸内の交通要衝地だったこともあり、地方都市としては珍しく数多くの絵葉書が残されているのです。

 自らの街に愛着を持ち、街の歴史を研究している尾道学研究会では、2006年春、同研究会所蔵の尾道絵葉書を展示するとともに、埋もれている絵葉書の発掘と提示を、市民のみなさんに呼び掛け、その結果、多くの尾道絵葉書が寄せられました。これら貴重な絵葉書が集まったせっかくの機会に、尾道学研究会ではテーマに沿って143種を厳選、1冊の本とすることにしたのです。それがここでご紹介する「尾道…セピア色の記憶」。監修には、切手収集界の第一人者で、尾道在住の天野安治さんが当たっています。

 本書に収録された1枚1枚は、心温まる懐かしさと新鮮な発見に満ちています。たとえば、ボンネットバス、タクシー、荷馬車、人力車が一堂に集う「国鉄尾道駅」の駅前を撮した1枚。この絵葉書は表紙を飾っています。また、活気ある光景の「尾道魚市場」。肝っ玉母さんたちが魚を売り、かたわらには寄り添うように幼児が遊んでいたり…。そこには、つい自分も絵葉書のなかに入ってしまいたくなるような、人と人の暖かなふれあいが撮し取られています。

 こうした写真絵葉書は、1枚だけではたんなる断片になってしまいます。しかし、「尾道…セピア色の記憶」のように、コレクションとして集積されるとき、1枚1枚の無数のカメラアングルが相互に結びつき、戦前尾道のまるごとの生活空間と生活時間を、目に見えるものとして私たちに示してくれます。

 街を愛する市民の協力による、尾道学研究会の素晴らしい企画と出版に拍手を送りたいと思います。どうぞ、あなたもいっしょにタイムスリップして、戦前尾道の住民になってみませんか?

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